そんな受験シーズンを乗り切るためには、体調をキープし続けて学習のパフォーマンスを維持し、そして向上させ続ける必要があります。
そのために、おろそかにしてはいけないのが、日々の食生活です。
「衣・食・住」という言葉にもあるとおり、「食」は人間の生活の基本となる要素の一つだからです。
そこで今回の記事では、すべての受験生の方々へ向けて、心身の疲れの取れる食べ物についてスポットを当てて解説していきましょう。
疲れの取れる食べ物を食事から摂取する前に確認!根本の原因は?
心身の疲れが取れる食べ物を解説していく前段階として、そもそも疲れが生じてしまう根本的な原因について探っていきましょう。
なにごとも原因を深く知ることで、その解決策の理解度が大きく深まるはずです。
さて、本題に入っていきますが受験生の方々の場合、心身の疲れの中でも最も大きなウェイトを占めるのが、脳の疲労ではないでしょうか。
大学受験では一日に数時間から、人によっては10時間をこえる学習時間をこなしていくわけですので、脳の疲れは莫大なものになっていても不思議ではありません。
そんな脳の疲れの主な原因となるのは、やはり長時間の勉強によるストレスです。
勉強中の脳内では、思考を司る部位や記憶を司る部位、はては視覚や聴覚を司る部位など様々な部位がフル回転をし続けます。
そのため、みなさんが思っているよりも、脳はより多くのストレスに晒されてしまい、結果として多くの疲れが蓄積されていきます。
また、ストレスが蓄積されると「コルチゾール」と呼ばれる、有害な働きをするホルモンが分泌されるため注意が必要です。
コルチゾールには、体調不良を引き起こす作用があるため脳だけでなく、身体にも悪影響を与えてしまいます。
このように、長時間の学習による脳の疲れは、脳本体だけでなく身体の方の不調にも影響が及んでしまうため、良質な食べ物を摂取して疲労が取れるためのフォローをしていく必要があるのです。
疲れの取れる食べ物はスタミナ料理・疲労回復のメニューが最適
疲れを回復するメニューには、どのようなものが考えられるのでしょうか?
ひと口に心身の疲れをケアすると言っても、具体的にどんなメニューが最適なのかイメージできないと、実践していくことができません。
本記事において、疲れが取れる食べ物を利用したメニューとしておすすめしたいのが、スタミナ料理などの疲労回復にフォーカスしたメニューです。
スタミナ料理には、たんぱく質を豊富に含む肉類を筆頭に、ニンニクやたっぷりの野菜などが使用されているため、受験生の方々の疲れ切った心身のメンテナンスには最適と言えます。
次項からは、このスタミナ料理に適した食べ物をはじめとして、そのほかのメニューにも応用可能な、疲れが取れる食べ物を多数紹介していきますので、ぜひ試してみてください。
元気が出る食べ物・疲れが取れる食べ物最強ランキング!
さて、ここから先は本記事のメインテーマとなる元気が出る・疲れが取れる食べ物について解説していきましょう。
ここではランキング形式という形をとって、疲れが取れる食べ物を中心に紹介していきます。
第1位:青魚・ナッツ類・ゴマ油
疲れが取れる食べ物の中でも栄えある第1位に輝いたのは、青魚やナッツ類、加えてごま油です。
これらの食べ物には、脳の機能を支援してくれる「不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)」が豊富に含まれています。
不飽和脂肪酸とは脂質の一種で、脳神経の細胞膜を柔軟にして、情報のやり取りの働きを高める効果を持っています。
また、副次的な効果として病気にかかりにくくなるといった効果もあるため、受験生にとって嬉しいの栄養素です。
そんな不飽和脂肪酸には、いくつか種類がありますが、みなさんが聞いたことがあるものは「DHA」や「EPA」と呼ばれるものではないでしょうか。
これらの不飽和脂肪酸は数ある不飽和脂肪酸の中でも、とくに脳内の神経細胞を活発化させてくれます。
そして、このDHAやEPAに富んだ食べ物なのが、上述した青魚やナッツ類、ごま油なのです。
これらの食べ物をきちんと摂取することにより、脳を適切にケアすることができ、疲れのリカバリーへとつなげることができます。
ちなみに、人間の脳は水分を除くと7割以上が脂質で構成されています。
そのため、脳の機能を正常に保つためには、上で紹介した不飽和脂肪酸の摂取が欠かせません。
「脂質はカロリーが高いから、あまり摂りたくない」と考える受験生もいるかも知れませんが、大学合格のための必要な栄養素だと割り切って積極的に摂取してください。
第2位:カツオ・ニンニク・野菜ジュース
疲れが取れる食べ物ランキングの第2位となるのが、カツオやニンニク、野菜ジュースです。
これらの食べ物には、脳機能をバックアップしてくれるビタミンB群が、豊富に含まれていることで知られています。
ビタミンB群は、「セロトニン」や「ドーパミン」、「ノルアドレナリン」と呼ばれる脳内の三大神経伝達物質の産生にかかわる、重要な栄養素です。
ただ、いきなり「三大神経伝達物質の産生」と言われても、困惑してしまう読者の方々も多いかと思います。
そこで、まずはこれらの神経伝達物質が何なのかという視点から、順を追って説明していきましょう。
セロトニン
セロトニンは、メンタルに安定性をもたらしてくれる効果を持つ神経伝達物質の一種です。
このセロトニンが不足してしまうと脳の興奮がおさまらない状態が続き、うつ病などの疾病にかかってしまうリスクが向上してしまいます。
ドーパミン
ドーパミンは主に、やる気や意欲にかかわる神経伝達物質と言われています。
受験生のみなさんも心身が疲れ取れると、とたんに勉強のやる気がわき出てくるといった経験を持っている方もいるはずですが、これはドーパミンの作用によるところも大きいとされています。
ノルアドレナリン
ノルアドレナリンは、自律神経や交感神経の働きをサポートして、正常に機能してくれるようにする神経伝達物質です。
このノルアドレナリンがきちんと産生されることで体調がキープされ、疲れが取れた健康な状態で机に向かい続けることができます。
これらの神経伝達物質を正常に産生するためにも、ビタミンB群を豊かに含んでいるカツオやニンニク、野菜ジュースなどの食べ物を日常に取り入れましょう。
第3位:トマト・チーズ
疲れが取れる食べ物ランキングの第3位は、トマトやチーズです。
これらの食べ物は、「GABA」と呼ばれる神経伝達物質に富んだ食べ物の一つとなります。
GABAとは、脳をリラックスさせてくれたり、鎮静状態を保持してくれる役目を担う神経伝達物質です。
そのほかにも、このGABAの効果には睡眠のサイクルの調整などもあげられます。
このことから受験生にとっては、必ず必要と言っても過言ではない神経伝達物質です。
「今日は疲れが酷いし、睡眠に有効な食べ物でも摂りたいな」と思った日は、トマトやチーズなどをメニューに加えて、きちんと脳の疲労回復を支援してあげてください。
第4位:肉・魚介類・牛乳
疲れが取れる食べ物ランキングの第4位は、肉や魚介類、牛乳などの食べ物です。
肉や魚介類、牛乳には人間の身体の大部分を構成する、たんぱく質と呼ばれる栄養素が豊富に含まれています。
筋肉や内臓、肌、そして骨にいたるまで、たんぱく質がなくては代謝を維持できませんし、疲労の回復もできません。
そのため受験生のみなさんが、パフォーマンスをキープしたまま学業に励み続けるためには、たんぱく質が必要不可欠な栄養素となります。
日常の疲れがしっかり取れるように、このたんぱく質の摂取にも力を入れて取り組んでください。
第5位:タマゴ
疲れが取れる食べ物ランキングの第5位は、タマゴです。
タマゴは、良質なコレステロールがたくさん含まれていることで高く評価されている食べ物です。
コレステロールと聞くと、悪いイメージが先行しがちな方もいるかも知れませんが、そんなことはありません。
コレステロールは、脳の神経細胞を正しく産生するための材料となる物質です。
そのためコレステロールを適切に摂取していないと、脳の疲れが取れることがなく、頭の回転が悪くなってしまう可能性もあります。
受験生の方々は、このコレステロールの役割にもしっかり注目して、タマゴもきちんと摂取するように心がけてください。
しかし、旧来からの常識ではコレステロールの摂り過ぎは健康を害するため、タマゴを食べる量には制限が設けられていました。
現在はタマゴの制限にはまったく意味がないことが明らかになっていて、摂取量の上限は完全に撤廃されています。
受験生は疲れが取れる食べ物・食材・飲み物の摂取が大事!
今回の記事では、すべての受験生の方々へ向けて、疲れの取れる食べ物について紹介をしてきました。
繰り返しになりますが、長期間にわたる受験シーズンを乗り切るためには、心身の疲れが取れる良質な食べ物を摂取しなければなりません。
そのためには、どんな食べ物が自分にとって必要なのかを見極め、そして取捨選択していくことが大切です。
疲労を回復してくれる食べ物や食材、飲み物を積極的に日常に取り入れてみてください。